あっくんはね、あずきって言うんだ本当は
あっくん(小豆/あずき)
男の子。
2006年春ごろにやってきた。
彼は千円札と共にやってきた。
まだ手のひらに乗るくらいの大きさだった。おばさんの手に掴まれた彼は、散々人の間を連れまわされ、怯え、恐れ、諦めて、だらりと手足を垂らし虚ろな眼をしていた。
そのおばさんは貰ってくれる人を探して彼を手に握ったままショッピングセンターを歩き回ったのだと言う。そして最後にたどり着いたのが、私の店だった。
尻尾はないと言われた。
ないはずはない。
彼の長く美しい尻尾は怯えきった彼の腹にぴたりと沿って収められていた。
青い瞳が美しい子猫だった。
幼い頃は鼻が真っ黒であんこが好きだったので、小豆と名付けられた。
大きくなって鼻の色はピンクに変わり、あんこなど食べなくなったが、遠浅の海の淡いブルーのような瞳は相変わらずに美しい。
彼の母親代わりとなったおくさん(私の母である)のことがずっと大好きである。
りんりんと呼ばれる男
かりん
男の子
2013年7月ごろに生後3ヶ月でやってきた。
運営する店舗の棚の上に置き去りにされていた。
監視カメラに置き去りにしていった男性とその一部始終が残っていた稀有な男子。
置き去り男性をしつこくしつこく追い続け(甘え続け)、ついには降りられない高さの棚の上に置かれた。
風邪を引き、痩せていた。
その置き去り男性がどういった経緯で彼に出会い、そして置き去りにするに至ったかは知らないが、出会わせてくれてありがとう、と今は言いたい。
すくすく育ち、一番大きな男の子になった。
体重は6キロ前後。重たい。むちっとしてる。大変かわいい。
10月5日にやってきた
男の子
10月5日時点で生後約40日。
月齢体重より100グラムマイナスの400グラムにて保護。
某大学の留学生寮裏手で大声で鳴いていたところを発見。
管理人の方に断って保護、すぐにかかりつけの動物病院病院へ。
虫なし、耳ダニなし、便に問題なし。少々栄養不足とのこと。
その場で栄養補給用の缶詰をいただいて帰宅。
当初里子に出そうかと考えていたが、あまりの可愛さに成猫派の家族ごとノックアウトされ、家の子として迎えることに。
少し前に長老だった子が亡くなったばかりとはいえ、6匹目。
(職場も合わせると猫8匹プラス犬1匹)
前途多難であるが、彼が幸せそうに眠っている姿を見ると頑張って生きていかねばと身が引き締まるのだった。